「パワーリフティングを始めたいけど何から手をつけるか分からない」「筋トレはしてるがBIG3に興味が出てきた」「大会に出てみたいが怖くて踏み出せない」——そんな人に向けて書きます。
こんにちは、ゾノです。
私がパワーリフティングを始めたのは2025年1月、38歳のときです。当時のBIG3合計は420kg(スクワット140・ベンチ110・デッドリフト170)。1年半後の2026年4月、北海道選手権でトータル677.5kg(スクワット262.5・ベンチ155・デッドリフト260)、105kg級2位で終えることができました。
「中年から競技をやるのは遅すぎる」——そんなことはありません。ただ、正しい順番で始めるかどうかで、伸びのスピードが大きく変わります。今日はその順番を、私の失敗と成功の両方を混ぜながら話します。
【パワーリフティング始め方】5つのステップ全体像
- ステップ①:パワー系ジムを探して入会する
- ステップ②:BIG3のフォームを固める
- ステップ③:プログラムで計画的に重量を伸ばす
- ステップ④:道具を段階的に揃える
- ステップ⑤:大会に出る(これが全てを変える)
ステップ①:パワー系ジムを探して入会する
最初の一歩がここで決まります。
一般的なフィットネスジムでも始められますが、競技者が集まるパワー系ジムに入ることを強くすすめます。理由は単純で、「本物を見る環境」が圧倒的に違うから。パワーラックにプレートが山盛り刺さってて、みんなが当たり前に高重量を扱ってる環境に身を置くと、自分の限界に対する感覚が変わります。
私が選んだのは地域のパワージム。地域最強と噂されるパワージムのドアを開けた瞬間、場違いさを悟りました。ラックに刺さったプレートの枚数がおかしい。でも、それがよかった。
探し方のコツ:Googleで「パワーリフティング ジム + 地域名」で検索。パワーリフティング協会の公式サイトから加盟ジムを探す方法もあります。
ステップ②:BIG3のフォームを固める
パワーリフティングで競うのはスクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目(BIG3)のトータル重量です。フォームが最初の最大の投資で、ここをおろそかにすると重量が伸びないだけでなくケガにつながります。
スクワット:深さが命
パワーリフティングのスクワットには「パラレル以下」という明確なルールがあります。股関節のトップが膝より下まで降りていないと赤ランプ(失敗)。最初から正しい深さで練習する習慣をつけてください。
自分のフォームが深さをクリアしているか、動画で確認するのが一番確実です。スマホで横から撮影して、股関節と膝の位置関係を見てください。
ベンチプレス:フォームを映像で確認する
ベンチプレスはアーチの作り方、足の置き方、バーの握り方まで細かく競技ルールがあります。独学で身につけるより、動画でフォームを確認しながら直す方が早い。
動画チェックを無料でやりたい人は、BIG3 LABのフォーム解析AIを使ってみてください。
デッドリフト:腰を守りながら重量を上げる
デッドリフトは全種目中で最も重量が扱えますが、フォームが崩れると腰を痛めます。最初から「腰で引く」のではなく「脚で押す」感覚を意識すること。詳しくはデッドリフトの記事にまとめています。
ステップ③:プログラムで計画的に重量を伸ばす
「今日は調子いいから重くしよう」——この感覚任せの練習が、停滞の一番の原因です。
私は最初の1年をほぼこれで過ごして、ほとんど伸びませんでした。それをやめて4〜8週間単位のプログラムに切り替えた瞬間、伸びが安定し始めました。プログラムとは「今日何kg何回やるかが全部決まっている設計図」のことです。
プログラムの作り方は単純ではないので、最初はコーチや先輩から受け取るのがベスト。私が実践したのは牛山恭太さんのプログラムです。
BIG3 LABでは、悩みをAIコーチに相談しながらプログラムのヒントを得ることもできます。
ステップ④:道具を段階的に揃える
正直に言います。私は最初からSBDで全部揃えました。シングレット・ソックス・リストラップ、全部SBD。当時は「どうせやるなら最初から本物で」と思っていたので後悔はしていませんが、今思えば最初はもっと安く始めてよかった。道具より先にフォームとプログラムに投資する方が正解です。
私の装備遍歴を全部話します。初心者の参考になれば。
シューズの遍歴(6足分の失敗と正解)
- ①ワークマン 建さん作業靴Ⅱ(¥780):最初の靴。フラット底でスクワットもデッドも使えた。コスパは今でも最高だと思ってる。
- ②HyperV たびぐつ #1000(日進ゴム):ベンチプレスで今も現役使用。足袋型でめちゃくちゃ滑らない。ベンチで足を踏ん張る感覚が全然違う。
- ③Avancus APEX POWER V3.0(MBCPower扱い):本格的なパワーリフティングシューズへの最初の投資。
- ④TYR TYRFORCE ELITE CARBON(MBCPower扱い):カーボン入りウエイトリフティングシューズ。かかと高め(25.4mm)。スクワットの前傾が出やすい人に向く。
- ⑤ONI STK-1 スクワット専用シューズ(武器屋):現在のメイン。かかと低め、ワイドラスト(8E)で足幅が広い自分にドンピシャだった。ここで迷走が終わった。
- ⑥ONI JIRIKI IRONHOLD PRO(武器屋):ベンチプレス・デッドリフト専用に追加。HyperVソール採用でフラット底×グリップ最強。
結論:スクワットはSTK-1、ベンチ・デッドはIRONHOLD PRO(またはHyperVたびぐつ)が今の自分の正解。最初は安い作業靴で十分。フォームが固まってから専用シューズを選んでも遅くない。
ニースリーブ・シングレット・その他装備
- シングレット: SBD パワーリフティングシングレットから始め、 SBD フルレングスシングレットも経験。 その後TITAN(スクワット・デッドリフト)と A7 Rausch Singlet(ベンチプレス)に落ち着いた。種目によって使い分けるのが今の正解。
- ニースリーブ:ONI ニースリーブPRO SS級品(武器屋)が現在のメイン。
- ベルト:スクワット・ベンチプレスはSBD、デッドリフトはA7 PAL レバーベルト。種目によって使い分けてる。
- リストラップ:現在はTITAN と A7 STIFF 99cmを使用。最初はSBDから始めた。
- 液体チョーク:ONI(武器屋)。デッドリフトのセットアップで使用。
初心者へのアドバイスを1つ:道具は沼です。私も6足のシューズを経て今の組み合わせに辿り着きました。でも最初の1年は道具よりフォームとプログラムへの投資が圧倒的に重要。まずベルト・リストラップだけ揃えて始める。シューズは安い作業靴で十分。これが正直なアドバイスです。
ステップ⑤:大会に出る(これが全てを変える)
「まだ重量が足りない」「フォームが完璧じゃない」——この言い訳を言っている限り、大会には永遠に出られません。そして大会に出ない限り、ある種の伸びは絶対に起きません。
私は始めて3ヶ月で最初の大会に出ました。大会にエントリーした瞬間、練習の密度が変わります。「◯月◯日までに挙げないといけない」という締め切りは、あらゆる精神論より効きます。
初めての大会で意識すること:
- 第1試技は確実に成功する重量で入る
- 第2・第3試技は感触で決める
- 試技重量の決め方に迷ったらツールを使う
まとめ:最短で強くなる1つの結論
5つのステップを書きましたが、本当に大事なことは1つです。
「ぬるま湯に浸からない」。
パワー系のジムに入って、本物の競技者の隣で練習する。プログラムで計画的に重量を追う。大会に出て締め切りを作る。この3つを実行するだけで、独学でぼんやり筋トレしてた頃とは別の世界に入れます。
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